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最新刊
労働判例ジャーナル157号(2025年・4月)
《注目の判例》
大手法律事務所の弁護士の労働者性
西村あさひ法律事務所事件
本件は,600名を超える弁護士が所属する大手法律事務所の弁護士が事務所との有期契約の更新拒否を通知されたところ,その有期契約が労働契約にあたり,無期転換した(労契法18条1項参照)と主張して労働契約上の権利を有する地位にあることの確認などを求めた事案である。従って,本件の争点は,その弁護士の労契法上の労働者性の有無である。
法律事務所所属の弁護士の労働者性という事案自体がそもそも稀であるが,本判決は,労働者性判断において,これまでの労働者性をめぐる裁判例とはいささか異なる判断手法をとっていることが注目される。
具体的な判断枠組みを示すことなく,その契約内容について,当該弁護士が委任契約であることを認識していたことを当該弁護士の労働者性を否定するための重要な要素としているという特徴がある。
ある程度の実務経験を積んだ弁護士の労働者性という事案とはいえ,このような判断が妥当かは議論の余地があろう。
また,諾否の自由,指揮監督,時間的・場所的拘束性及び報酬の労務対償性の判断についても,弁護士のような高度の専門職についての労働者性判断として妥当であるかも今後の検討課題である。
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100号に寄せてご祝辞
早稲田大学 教授 島田 陽一 様
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同志社大学 教授 土田 道夫 様
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成蹊大学 教授 原 昌登 様
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杜若経営法律事務所 弁護士 向井 蘭 様
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五三・町田法律事務所 弁護士 町田 悠生子 様
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冊子年間発行数 | 毎月15日(年間12冊) |
年間利用料 | 52,800円(48,000円+税)、冊子の発送手数料は無料です。 |
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バックナンバー一覧
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労働判例ジャーナル37号(2015年・4月)
- 注目判例:
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社会保険加入手続遅延等に基づく損害賠償請求
P社事件
東京地裁(平成26年12月24日)判決
ポイント
本件は,商業デザインの企画,制作,販売等を業とする会社に勤務する従業員が入社時から現在に至るまでの間,会社の代表取締役であるBから継続的にパワーハラスメントやセクシュアルハラスメントを受け,これにより人格権を侵害され,精神的苦痛を被ったとして,Bに対し不法行為に基づき,会社に対し,代表者の職務行為により損害を与えられたとして(会社法350条参照)損害賠償と,また,労働契約上の職場環境配慮義務ないし健康配慮義務違反に基づき,慰謝料2000万円等を求めたものである。
本件従業員の主張は,パワハラ,セクハラ,男女差別などの多岐にわたっていたが,いずれもそれらの事実の立証が不十分であり,ほとんどの主張が認められなかった。判決において整理された主張を見る限り,2000万円という高額の損害賠償を請求しているにしては,主張を裏付ける十分な客観的証拠がなかったように思われる。
本件で主張が認められたのは, -
労働判例ジャーナル36号(2015年・3月)
- 注目判例:
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療養休職期間満了に基づく解雇無効地位確認等請求
アメリカン・エキスプレス・インターナショナル・インコーポレイテッド事件
東京地裁(平成26年11月26日)判決
ポイント
本件は,うつ病にり患し,業務外傷病者として会社の療養休職によって休職していた従業員(以下,「本件休職従業員」という。)について,会社が療養期間満了の時点で,当該従業員の療養休職事由が消滅していないとして解雇(以下,「本件解雇」という。)したことに対し,当該従業員が本件解雇を無効として争ったものである。
うつ病などの精神疾患のために休業した従業員の復職をめぐる法的紛争の -
労働判例ジャーナル35号(2015年・2月)
- 注目判例:
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役職の降格に伴う職務給および役職手当の減額
TBCグループ事件
東京地裁(平成26年10月15日)判決
ポイント
会社がどの役職に誰を配置するのかは,幅広い裁量に委ねられていることは法的にも一般的に承認されていることである。使用者の役職についての裁量権は,降格(降職とも言う)もその範囲にある。問題は,役職の降格に伴う賃金の引下げが許されるかである。賃金の引下げは,労働条件の不利益変更にあたるので,役職の降格のように,簡単に使用者の裁量の範囲と言えないからである。
広く普及した職能資格制度のように, -
労働判例ジャーナル34号(2015年・1月)
- 注目判例:
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不当労働行為に基づく地位確認・損害賠償請求
日本航空・JALエンジニアリング事件
東京地裁(平成26年9月22日)判決
ポイント
本件は,日本航空の子会社であり航空機の整備業務を委託していた日東航空整備(以下「日東整」)の従業員らが,日東整の事業廃止について,日本航空による日東整労組を嫌悪・排除を目的とする不当労働行為であるとし,従業員らの労働契約が,日本航空の整備子会社の統合再編によって誕生したJALエンジニアリング(以下「JALEC」)に承継されると主張して,
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労働判例ジャーナル33号(2014年・12月)
- 注目判例:
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女性労働者の妊娠・出産を理由とする不利益取扱い
広島中央保健生活協同組合
最高裁第一小法廷(平成26年10月23日)
ポイント
最近,女性労働者の妊娠・出産に関連するハラスメント,すなわちマタニティ・ハラスメント(マタハラ)が問題とされることが多い。本判決は,妊娠中の女性の希望により,軽易な業務に転換することに伴って,降格措置をし,育児休業が終了し,
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労働判例ジャーナル32号(2014年・11月)
- 注目判例:
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育児休業取得を理由とする昇給・昇格の制限の違法性
医療法人稲門会事件
大阪高裁(平成26年7月18日)判決
ポイント
本判決は、育児休業取得者に対する昇給・昇格における取扱いが、育児介護休業法10条に違反する不利益取扱いに該当するとされた事例として注目される。本件の1審判決(京都地判・平25・9・24本誌21号1頁,LEX/DB:25501774)は、3か月の育休取得に
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労働判例ジャーナル31号(2014年・10月)
- 注目判例:
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NHK受信料集金人の労基法・労契法における労働者性
日本放送協会事件
神戸地裁(平成26年6月5日)判決
ポイント
本判決は,日本放送協会(NHK)の放送受信料の集金及び放送受信契約の締結等を内容とする有期委託契約を締結し,「地域スタッフ」と呼ばれていた者の労働契約法上の労働者性が肯定された
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労働判例ジャーナル30号(2014年・9月)
- 注目判例:
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違法な研修派遣命令に対する慰謝料等請求
学校法人東明館学園事件
佐賀地裁(平成26年6月17日)判決
ポイント
本件は、学校法人に勤務する英語教員に対する予備校での研修派遣命令の有効性が問われた事案である。本件の研修が労働契約に基づく業務命令の範囲内であるかが問題となったのである
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労働判例ジャーナル29号(2014年・8月)
- 注目判例:
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上司のパワハラ行為に基づく会社及び上司に対する損害賠償請求
大裕事件
大阪地裁(平成26年4月11日)判決
ポイント
本件は、上司によるパワーハラスメント行為(以下「パワハラ行為」)を受けて、精神障害を発症し、欠勤を続けた被害女性が、会社に業務外傷病の休職規定を適用され、自然退職扱いとされたため、従業員としての地位確認
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労働判例ジャーナル28号(2014年・7月)
- 注目判例:
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時間外割増賃金支払請求
田口運送事件
横浜地裁(平成26年4月24日)判決
ポイント
本件は運送会社のトラック運転手の未払い賃金請求事件である。争点は、(1)トラック運転手の待ち時間が労基法上の労働時間であるか休憩時間であるかという点と