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労働判例ジャーナル166号(2026年・1月)
《注目の判例》
有期雇用研究員の雇止め
学校法人千葉工業大学事件
本件は,学校法人千葉工業大学(本件大学)が設置する国際金融研究センター(本件研究センター)に令和2年4月1日から期間1年の有期雇用契約により上席研究員として勤務していた研究員(本件研究員)が,本件大学から本件研究センターの廃止を理由として令和4年3月31日をもって労働関係が終了する旨の通知(本件雇止め)を受けたことを不服として,期間1年の有期労働契約を前提として,令和4年4月に労働契約法19条2号により更新され,更に翌令和5年4月にも同様に更新され,期間の定めのない労働契約となった(令和5年4月の更新がされた場合の労働契約が期間の定めのないことは争いがない。)などと主張して本件大学の期間の定めのない労働契約上の権利を有する地位にあることの確認ならびに令和4年4月以降の賃金・賞与などの支払を求めた事案である。
本件の原審判決(東京地判令7・3・5LEXDB:25622917)は,本件研究員が期間の定めのない労働契約上の権利を有する地位にあることおよび賃金請求を認めたが,賞与については請求を認めなかった(一審原告は,当審において「一審被告では,研究員に対して,定められた算定方法に従って一律に賞与が支給されている」旨の補充主張をしている)。この原審判決に対し本件大学および本件研究員の双方が控訴したものである。
本件大学は,本件研究センターの廃止に伴って本件研究員を雇止めとしようとした。本件研究センターの廃止自体は,経営側が判断する事柄であり,また,その結果,本件研究員の雇用が終了するのも最終的には致し方ないと考えられる。しかしながら,本件雇止めの手続きを見ると,本件大学の雇用管理のガバナンスが杜撰であったことが浮き彫りになり,その結果,本件大学が敗訴したと言ってよい。
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100号に寄せてご祝辞
早稲田大学 教授 島田 陽一 様
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バックナンバー一覧
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労働判例ジャーナル36号(2015年・3月)
- 注目判例:
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療養休職期間満了に基づく解雇無効地位確認等請求
アメリカン・エキスプレス・インターナショナル・インコーポレイテッド事件
東京地裁(平成26年11月26日)判決
ポイント
本件は,うつ病にり患し,業務外傷病者として会社の療養休職によって休職していた従業員(以下,「本件休職従業員」という。)について,会社が療養期間満了の時点で,当該従業員の療養休職事由が消滅していないとして解雇(以下,「本件解雇」という。)したことに対し,当該従業員が本件解雇を無効として争ったものである。
うつ病などの精神疾患のために休業した従業員の復職をめぐる法的紛争の -
労働判例ジャーナル35号(2015年・2月)
- 注目判例:
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役職の降格に伴う職務給および役職手当の減額
TBCグループ事件
東京地裁(平成26年10月15日)判決
ポイント
会社がどの役職に誰を配置するのかは,幅広い裁量に委ねられていることは法的にも一般的に承認されていることである。使用者の役職についての裁量権は,降格(降職とも言う)もその範囲にある。問題は,役職の降格に伴う賃金の引下げが許されるかである。賃金の引下げは,労働条件の不利益変更にあたるので,役職の降格のように,簡単に使用者の裁量の範囲と言えないからである。
広く普及した職能資格制度のように, -
労働判例ジャーナル34号(2015年・1月)
- 注目判例:
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不当労働行為に基づく地位確認・損害賠償請求
日本航空・JALエンジニアリング事件
東京地裁(平成26年9月22日)判決
ポイント
本件は,日本航空の子会社であり航空機の整備業務を委託していた日東航空整備(以下「日東整」)の従業員らが,日東整の事業廃止について,日本航空による日東整労組を嫌悪・排除を目的とする不当労働行為であるとし,従業員らの労働契約が,日本航空の整備子会社の統合再編によって誕生したJALエンジニアリング(以下「JALEC」)に承継されると主張して,
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労働判例ジャーナル33号(2014年・12月)
- 注目判例:
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女性労働者の妊娠・出産を理由とする不利益取扱い
広島中央保健生活協同組合
最高裁第一小法廷(平成26年10月23日)
ポイント
最近,女性労働者の妊娠・出産に関連するハラスメント,すなわちマタニティ・ハラスメント(マタハラ)が問題とされることが多い。本判決は,妊娠中の女性の希望により,軽易な業務に転換することに伴って,降格措置をし,育児休業が終了し,
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労働判例ジャーナル32号(2014年・11月)
- 注目判例:
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育児休業取得を理由とする昇給・昇格の制限の違法性
医療法人稲門会事件
大阪高裁(平成26年7月18日)判決
ポイント
本判決は、育児休業取得者に対する昇給・昇格における取扱いが、育児介護休業法10条に違反する不利益取扱いに該当するとされた事例として注目される。本件の1審判決(京都地判・平25・9・24本誌21号1頁,LEX/DB:25501774)は、3か月の育休取得に
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労働判例ジャーナル31号(2014年・10月)
- 注目判例:
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NHK受信料集金人の労基法・労契法における労働者性
日本放送協会事件
神戸地裁(平成26年6月5日)判決
ポイント
本判決は,日本放送協会(NHK)の放送受信料の集金及び放送受信契約の締結等を内容とする有期委託契約を締結し,「地域スタッフ」と呼ばれていた者の労働契約法上の労働者性が肯定された
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労働判例ジャーナル30号(2014年・9月)
- 注目判例:
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違法な研修派遣命令に対する慰謝料等請求
学校法人東明館学園事件
佐賀地裁(平成26年6月17日)判決
ポイント
本件は、学校法人に勤務する英語教員に対する予備校での研修派遣命令の有効性が問われた事案である。本件の研修が労働契約に基づく業務命令の範囲内であるかが問題となったのである
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労働判例ジャーナル29号(2014年・8月)
- 注目判例:
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上司のパワハラ行為に基づく会社及び上司に対する損害賠償請求
大裕事件
大阪地裁(平成26年4月11日)判決
ポイント
本件は、上司によるパワーハラスメント行為(以下「パワハラ行為」)を受けて、精神障害を発症し、欠勤を続けた被害女性が、会社に業務外傷病の休職規定を適用され、自然退職扱いとされたため、従業員としての地位確認
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労働判例ジャーナル28号(2014年・7月)
- 注目判例:
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時間外割増賃金支払請求
田口運送事件
横浜地裁(平成26年4月24日)判決
ポイント
本件は運送会社のトラック運転手の未払い賃金請求事件である。争点は、(1)トラック運転手の待ち時間が労基法上の労働時間であるか休憩時間であるかという点と
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労働判例ジャーナル27号(2014年・6月)
- 注目判例:
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過重労働による安全配慮義務違反と過失相殺・素因減額
東芝(うつ病)事件
最高裁 平成26年3月24日判決
ポイント
本件は、うつ病に罹患した従業員が休職期間満了後に会社により解雇されたが、本件うつ病は過重な業務に起因するとして、解雇が労基法19条に反し、無効であるとされ、会社に対し、安全配慮義務違反等による

