過労死時代に求められる信頼構築型の企業経営と健康な働き方

過労死時代に求められる

信頼構築型の企業経営と健康な働き方

―裁判例から導かれる過労死予防策―

企業防衛や危機管理の観点だけでは足りない、労働者との信頼関係を基盤にした有効な対処法を、企業責任が認定された実際の裁判例分析から考える。
労災認定件数が増加するのに伴い、労働者やその家族から企業が訴えられるケースも増えてきています。これに対応するためは、企業が危機管理という観点から予防策を検討するだけでは足りないように思います。労働契約は継続的な信頼関係に基づくものですから、「信頼」を基礎とした予防策が必要ではないでしょうか。
本書は、この考え方を踏まえ、裁判例から対処法を導いています。このような対処法が、結局は、当事者だけでなく、周囲の労働者の労働生産性を向上させ、収益に結びつくものと考えます。
本書が、「信頼」を基礎とした労使関係が構築され、労働者が健康に働く職場環境が整備される一助となれば幸いです。

価格 1,512 円(本体1,400円+税) 数量

目次

第1部 経営戦略と労働法

第1章 ビジネス倫理と経営戦略

  1. 利潤重視かステイクホルダー(従業員)重視か
  2. 経営戦略
  3. 経営計画への労働者参加
  4. 組織マネジメント
  5. 過労死の裁判例から予防策を学ぶ

第2章 労働法の基礎知識

  1. 労働法の体系
  2. 労働契約
  3. 労働者の健康をめぐる労使の義務

 

第2部 従業員の健康を守る義務

第1章 使用者の補償義務

  1. 使用者の一般的義務
  2. 義務の根拠
  3. 最高裁判例のいう義務の内容
  4. 安全配慮義務の内容
  5. 実態調査義務

第2章 使用者の義務違反

  1. 労働時間
  2. 日常業務
  3. 管理職と自己責任
  4. 営業業務
  5. 出張
  6. 配置転換
  7. 業務内容の変化
  8. 不規則な勤務
  9. 交替制勤務
  10. 環境的要因
  11. 精神的緊張を伴う業務
  12. 将来の業務予定に対する不安があるケース
  13. 職場の支援・協力
  14. ストレスの相乗効果
  15. 休職・復職の配慮

第3章 因果関係、過失

  1. 義務違反と過労死との因果関係
  2. 過失

第4章 使用者の予防義務

  1. 一次予防(原因の除去)
  2. 二次予防
  3. 三次予防

第5章 パワハラ・いじめ

  1. 近時の状況
  2. 加害行為
  3. 使用者が負う責任・義務の内容
  4. いじめと精神障害との因果関係
  5. 過失

 

第3部 信頼を基礎とした人事

第1章 傷病による配置転換

  1. 職種・業務内容の変更
  2. 勤務地の変更
  3. 管理職の配転
  4. 長時間労働防止のための配転
  5. 人間関係改善のための配転
  6. 使用者の説明義務と事前調査義務
  7. 配転撤回後の義務
  8. 配転時の処遇
  9. 配転後の配慮

第2章 傷病による勤務軽減

  1. 勤務日数の変更
  2. 職種・業務内容の変更
  3. 傷病による降職

第3章 休職と復職

  1. 受診義務
  2. 休職
  3. 復職

第4章 傷病による退職勧奨・解雇

  1. 退職勧奨
  2. 解雇

著者紹介

佐久間 大輔


1970年 生まれ
1993年 中央大学法学部卒業
1997年 弁護士登録
東京弁護士会所属
2013年 つまこい法律事務所開設。
労災・過労死事件を中心に、労働事件、一般民事事件を扱う。
http://mentalhealth-tsumakoilaw.com/

所属学会 日本労働法学会


主な著書


「2013年の労災に関する判例分析と実務上の留意点」(労務事情1269号・産労総合研究所・2014年)
「業務上外認定と安全配慮義務」(ジュリスト増刊「実務に効く労働判例精選」・有斐閣・2014年)
「精神障害事案にみる事業者側の安全配慮義務」(メンタルヘルスマネジメント3号・技術情報協会・2013年)
「メンタルヘルスと労働問題」(自由と正義759号・日本弁護士連合会・2012年)
「内部疾患・障害をもつ社員の雇用管理Q&A」(労務事情1228号・産労総合研究所・2012年)
「睡眠を取る『ゆとり』」(労働判例1053号・産労総合研究所・2012年)
「労災・通災の実務Q&A」(労務事情1216号・産労総合研究所・2011年)
「企業(職場)秩序の維持Q&A」(労務事情1196~8号・産労総合研究所・2010年)
「企業を取り巻く法的課題-職場におけるパワハラ・いじめ」(NBL872号・商事法務・2008年)
「飲酒を伴う会合は業務か、それとも懇親か―通勤災害を認めた東京地判平成19・3・28」(NBL863号・商事法務・2007年)

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