外国人雇用に関する動き
厚生労働省は、毎年6月を「外国人雇用啓発月間」と定め、適正な外国人雇用に関する積極的な周知啓発活動を行っています。今年の標語は「ともに働き、ともに支える社会へ ~外国人雇用はルールを守って適正に~」です。
外国人労働者数は、厚生労働省が公表している「外国人雇用状況」の届出状況のまとめによると、2025年10月末時点で257万1037人で、2024年10月末時点と比較して26万8450人の増加となり、届出が義務化された2007年以降、過去最多となりました。産業別では、製造業が最も多く、全体の24.7%を占めています。国籍別で最も多いのはベトナムで(全体の23.6%)、次いで中国(同16.8%)となっています。
外国人雇用に関しては、2027年4月1日より、技能実習制度を発展的に解消し、新たに人材育成と人材確保を目的とした育成就労制度がスタートします。これに先立ち、本年2月には、育成就労に関する運用要領が公表され、4月には、管理支援機関の事前の許可申請が開始されています。また、9月には、育成就労計画の認定申請(施行日前申請)の受付が開始される予定です。
このほか、労働施策総合推進法第7条・第8条に基づく「外国人労働者の雇用管理の改善等に関して事業主が適切に対処するための指針」が改正され(以下「改正指針」)、本年5月29日に告示されました(厚生労働省告示第227号)。改正指針は、本年6月14日、本年10月1日、来年(2027年)4月1日と段階的に適用されます。本年6月14日は、出入国管理及び難民認定法等の一部を改正する法律(令和6年法律第59号)の施行日でもあり、マイナンバーカードと在留カードの一体化(特定在留カード。なお、一体化は義務ではない)が運用開始となりました。また、同日適用部分には、外国人労働者にも、いわゆる同一労働同一賃金ガイドライン(正式名称「短時間・有期雇用労働者及び派遣労働者に対する不合理な待遇の禁止等に関する指針」)が適用されることに留意すべきこと、また、事業主は、外国人労働者及びその家族に対する日本語学習の機会の提供その他日本語学習に関する支援に努めることも盛り込まれました。さらに、本年10月1日適用部分では、短時間・有期労働者又は派遣労働者である外国人労働者に対しては、雇入れ時に、通常の労働者との間の待遇の相違の内容及び理由等の説明を求めることができる旨を文書の交付等により明示しなければならないことも盛り込まれました。
外国人雇用に関しては、在留資格等、出入国管理の観点からの規制と、労働者としての労働法による規制が交錯しており、さらに雇用制度自体の大きな変動も控えています。2027年4月1日以降は、不法就労助長罪の法定刑が「3年以下の拘禁刑・300万円以下の罰金」から「5年以下の拘禁刑・500万円の以下の罰金」に引き上げられます。改正指針でも、不法就労はあってはならず、違反した場合には罰則が適用され得るという認識をもつことや、在留カード等読取アプリケーションを使用して在留資格の確実な確認をすべきことが盛り込まれていますので(これらは本年6月14日に適用済み)、外国人労働者の受け入れの土台をしっかりと固めた上で、労働者としての適正な処遇を実現することが今後一層求められるといえます。
~参考資料~
・厚生労働省Webサイト「外国人の雇用」:こちら
・厚生労働省パンフレット「外国人雇用はルールを守って適正に」:こちら
・厚生労働省リーフレット(事業主向け)「外国人雇用管理指針改正の主なポイント」:こちら
・厚生労働省Webサイト「外国人育成就労制度について」:こちら
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