20年前の合意基づき支払いを 一方的な賃金減額で――東京地裁

 弁理士法人の関連会社で働く労働者が賃金減額を不服とした裁判で、東京地方裁判所(遠藤安希歩裁判官)は減額の合意を認めず、3年分の差額賃金など計600万円の支払いを命じた。同社は平成17年に固定残業代、26年に出来高払い制を導入。労働者は賃金額決定を通知するメールに対し「了解しました」と返信していた。同地裁は同社の情報提供は不十分で、自由意思に基づく同意とはいえないと指摘。直近の合意である17年の賃金が契約内容になるとした。一方的に賃金を減額して支払った同社の対応は不法行為に当たるとして、慰謝料50万円の支払いも命じている。

 

提供:労働新聞社

(2024年09月17日)

 

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