労働判例ジャーナル84号(2019年・3月)

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■注目判例

再雇用社員と正社員との基本給および賞与の相違

北日本放送事件
富山地裁(平成30年12月19日)判決

■ポイント

 本件は,放送会社(以下,「会社」)を定年退職した後,有期労働契約を会社と締結した再雇用社員が,正社員との労働条件の相違を労働契約法20条(以下,「労契法」とする)に違反するとして会社を訴えた事案である。再雇用社員による基本給,賞与,住宅手当などの正社員との相違は,いずれも不合理とは言えないとして,その請求が棄却された。定年後の再雇用制度によって雇われた有期雇用社員と正社員との労働条件の相違については,すでに長澤運輸事件最高裁判決(最二小判平30・6・1本誌75号)がある。しかし,同最判は,再雇用社員と正社員との間において,職務内容および当該職務の内容及び配置の変更の範囲に相違がないという事例についての判断であり,定年後再雇用制度による雇用であることが,労契法20条の不合理性判断要素における「その他の事情」に該当するかが主として問題となった事案であった。これに対して,本件では,再雇用社員と正社員の職務の内容,当該職務の内容及び配置の変更の範囲が異なるという相違点があることに特徴がある。

年会費:25,920円(24,000円+税・送料込) ※労働判例ジャーナルは労働法EX+をご契約の方に毎月発行される月刊誌です

目次

◆ 再雇用社員と正社員との基本給および賞与の相違

北日本放送事件

富山地裁(平成30年12月19日)判決

◆ 労契法20条違反に基づく未払賃金等支払請求

日本郵便事件

東京高裁(平成30年12月13日)判決

◆ 未払賃金請求とパワハラ等に基づく損害賠償等請求

プラネットシーアール・プラネット事件

長崎地裁(平成30年12月7日)判決

◆ 会計事務所元従業員の解雇無効地位確認請求

解雇無効地位確認請求事件

大阪地裁(平成30年11月22日)判決

◆ スポーツクラブ支店長の管理監督者該当性

コナミスポーツクラブ事件

東京高裁(平成30年11月22日)判決

◆ 定年退職らの高年法違反に基づく地位確認等請求

西日本電信電話ほか2社事件

大阪地裁(平成30年11月14日)判決

◆ 校長のパワハラに基づく教諭の損害賠償等請求

甲府市・山梨県事件

甲府地裁(平成30年11月13日)判決

◆ 元教諭の兵庫県に対する停職処分取消等請求

兵庫県・兵庫県教委事件

大阪高裁(平成30年11月9日)判決

◆ 懲戒解雇無効地位確認及び一時金(加算金)等請求

KDDI事件

東京高裁(平成30年11月8日)判決

◆ コンビニでの不適切行為を理由とする懲戒(停職)処分取消請求

加古川市事件

最高裁第三小法廷(平成30年11月6日)判決

◆ 米軍に労務提供する有期雇用元職員の雇止め無効地位確認請求

国・法務大臣事件

横浜地裁(平成30年10月18日)判決

◆ 国立大学職員らの就業規則変更無効差額賃金等支払請求

国・国立大学法人新潟大学事件

東京高裁(平成30年10月16日)判決

◆ バーの店長の管理監督者該当性

日比谷Bar事件

東京地裁(平成30年9月28日)判決

◆ 財務担当部長の懲戒処分無効確認等請求

マネジメントサービスセンター事件

東京地裁(平成30年9月28日)判決

◆ 試用期間中になされた解雇の有効性

Ascent Business Consulting事件

東京地裁(平成30年9月26日)判決

◆ 降格前の役職・給与等を受ける雇用契約上の地位確認等請求

山佐産業事件

東京地裁(平成30年9月25日)判決

◆ 医師の労基法上の労働者性

メディカルプロジェクト事件

東京地裁(平成30年9月20日)判決

◆ 能力欠如等を理由とする解雇無効地位確認等請求

シンボリックシティー事件

東京地裁(平成30年9月13日)判決

◆ 未払時間外割増賃金等支払請求と固定残業代の成否

アトラス産業事件

東京地裁(平成30年9月10日)判決

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