労働判例ジャーナル75号(2018年・6月)

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■注目判例

定年後再雇用者と正社員の労働条件の差異と労働契約法20条

長澤運輸事件
最高裁第二小法廷(平成30年6月1日)判決

■ポイント

 本判決は,同日に出されたハマキョウレックス事件最判(文献番号25449499)と共に,有期労働契約者と無期労働契約者との労働条件について,不合理な相違を違法とする労働契約法20条に関する最初の最高裁判決である。労働契約法20条にいう「期間の定めがあることにより」とは,有期契約労働者と無期契約労働者との労働条件の相違が期間の定めの有無に関連して生じたものであることをいうものとし,また,労働条件の相違が適用就業規則の相違によることで期間を理由とする労働条件の相違と判断していること,さらに,賃金項目ごとに趣旨を個別に判断するとしたことは,これまでの下級審の判断を支持していると評価できる。
 また,労働契約法20条の趣旨を有期契約労働者と無期契約労働者との労働条件の相違について,職務の内容等の違いに応じた均衡のとれた処遇を求める規定であるとしたことも重要である。

年会費:25,920円(24,000円+税・送料込) ※労働判例ジャーナルは労働法EX+をご契約の方に毎月発行される月刊誌です

目次

◆ 定年後再雇用者と正社員の労働条件の差異と労働契約法20条

長澤運輸事件

最高裁第二小法廷(平成30年6月1日)判決

◆ うつ病罹患に対する配慮義務違反と損害賠償等請求

東京電力ホールディングスほか事件

甲府地裁(平成30年3月6日)判決

◆  賃金減額不同意に基づく減額賃金等支払請求

ニチネン事件

東京地裁(平成30年2月28日)判決

◆ 風俗店の元従業員に対する損害賠償等請求

アーシィア事件

東京地裁(平成30年2月28日)判決

◆ 週休日に実施された防災訓練参加途上の災害の公務起因性

地方公務員災害補償基金山梨県支部長事件

東京高裁(平成30年2月28日)判決

◆ うつ病発症の業務起因性 休業補償給付不支給決定取消請求

国・新居浜労基署長事件

東京地裁(平成30年2月27日)判決

◆ 能力不足に基づく解雇無効地位確認等請求

セント・ジュード・メディカル事件

東京地裁(平成30年2月26日)判決

◆ 違法な配転命令及び降格処分に基づく慰謝料等請求

一般財団法人あんしん財団事件

東京地裁(平成30年2月26日)判決

◆ 出向命令無効確認及び適正処遇等請求

全国共済農業協同組合連合会ほか事件

東京地裁(平成30年2月23日)判決

◆ 成果主義への変更を定めた新従業規則無効確認等請求

トライグループ事件

東京地裁(平成30年2月22日)判決

◆ 元教授の単位認定強要等に基づく損害賠償等請求

学校法人純心女子学園事件

長崎地裁(平成30年2月22日)判決

◆ 医師の医療法人に対する時間外割増賃金等支払請求

医療法人社団康心会事件

東京高裁(平成30年2月22日)判決

◆ 軽症うつ病エピソード発症と自殺についての業務起因性

国・厚木労基署長(うつ病自殺)事件

東京高裁(平成30年2月22日)判決

◆ 元非常勤職員の市に対する再任用義務付け等請求

小野市事件

大阪高裁(平成30年2月7日)判決

◆ 介護職員の業務命令違反等に基づく解雇無効地位確認等請求

社会福祉法人蓬莱の会事件

東京高裁(平成30年1月25日)判決

◆ 勤務態度不良等に基づく解雇無効地位確認等請求

エムティーアイ事件

東京地裁(平成30年1月19日)判決

◆ 偽装請負通報に基づく解雇に対する損害賠償等請求

三菱東京UFJ銀行事件

東京地裁(平成30年1月12日)判決

◆ 懲戒解雇された元従業員の未払賃金等支払請求

ナック事件

東京地裁(平成30年1月5日)判決

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