労働判例ジャーナル11号（2013年・2月）

■注目判例

懲戒解雇の適法性，ハラスメント等に基づく損害賠償請求

プラダジャパン事件
東京地判（平成24年10月26日）判決

■ポイント

本判決は、世界有数の有名ブランドのハンドバッグなどの輸出入並びに販売等を目的とする会社のシニアリテールマネージャーの職位にあり、リテールオペレーション部長であった従業員が、同部長の職を解かれたことをめぐって労働審判で争っている最中に、マスメディアに対し、同社社長ないし人事部長がセクシュアルハラスメントを行い、また、店舗従業員に対し当社製品の購入を強制しているとの虚偽の事実を伝え、当該マスメディアをして当該虚偽の事実を公表させ、会社の信用を著しく傷つけ、その業務を妨害するとともに、会社社長及び人事部長の名誉を著しく毀損させたとして、当該従業員を懲戒解雇したことを有効とした事例である。

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労働判例ジャーナル11号（2013年・2月）

目次

◆懲戒解雇の適法性，ハラスメント等に基づく損害賠償請求

プラダジャパン事件

◆ 組合からの脱退の強要と懲戒解雇の有効性

東日本旅客鉄道事件

◆ 能力不足等を理由とする解雇の有効性

ブルームバーグ・エル・ピー事件

◆ 退職の意思表示に関する錯誤の成否

学校法人東京理科大学事件

◆ 従業員たる地位の存否

東京ブリエ事件

◆ 退職の合意の成否

アイフル事件

◆ 時間外割増賃金請求

ワールドビジョン事件

◆ 時間外割増賃金請求の可否

社会保険システム総合研究所事件

◆ 完全歩合制と時間外割増賃金請求の可否

朝日交通事件

◆ 職員に対する降格処分の適否

Ｂ町（降格処分）事件

◆ 国歌斉唱と懲戒処分の可否

東京都教育委員会（国旗・国歌）事件

◆ 未消化年休を消滅させないとする労使間の合意の成否

松研薬品工業・財団法人松岡科学研究所事件

◆ 教員になされた業績評定告知等の違法性の有無

東京都・練馬区（業績評定告知処分）事件

◆ 禁じられた他社との取引と懲戒解雇処分の可否

ニューロング株式会社事件

◆ いじめの有無と国家賠償の可否

国家賠償請求（自衛隊）事件

◆ パワハラ，暴行行為についての不法行為の成否

美浦村・美浦村職員組合事件

◆ 心疾患による死亡と業務との相当因果関係

ニューメデイア総研（アドバンストラフィックシステムズ）事件

◆ 派遣労働者のうつ病等の業務起因性

国・中央労基署長（うつ病ほか）事件

◆ 労働者の頸肩腕障害と業務起因性

中央労基署長事件