労働判例ジャーナル170号(2026年・5月)

■注目判例

出向復帰命令の有効性

神戸製鋼所=コベルコ建機事件

■ポイント

 本件は,神戸製鋼所(本件出向元)の従業員が建設機械・機械の製造・販売等の事業を営む,本件出向元の被告の100%子会社であるコベルコ建機(本件出向先)に出向したが,令和3年4月に出向命令を解除された本件出向元従業員(本件従業員)が,上記出向命令の解除が無効であると主張して,本件出向元に対し,復職義務の不存在の確認を求め,本件出向先に対し,労働契約上の地位の確認などを求める事案である。
 出向労働者に対する復帰命令をめぐる事案は,これまで多くなく,その意味で貴重な事例と言えよう。本判決は,このような事例に関して,新たな判断を示したというわけでないが,出向労働者に対する出向元の復帰命令も権利濫用法理の適用を受けることを示したという意味で注目に値しよう。

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目次

◆ 出向復帰命令の有効性

神戸製鋼所=コベルコ建機事件

大阪地裁(令和8年2月3日)判決

◆ 亡警察官の自殺に基づく宮崎県に対する損害賠償等請求が認められた例

宮崎県事件

宮崎地裁(令和8年1月30日)判決

◆ 発達障害者であることの暴露等に基づく損害賠償等請求が一部認められた例

JIRITAMA事件

横浜地裁(令和8年1月29日)判決

◆ 安全配慮義務違反等に基づく損害賠償等請求が斥けられた例

独立行政法人国立病院機構事件

仙台地裁(令和8年1月8日)判決

◆ 性的言動等の不適切発言等を理由とする懲戒解雇無効地位確認等請求が斥けられた例

阪和興業事件

大阪地裁(令和7年12月24日)判決

◆ 原判決を変更し,亡医師の自殺につき,損害賠償等請求が一部認められた例

山口県厚生農業協同組合連合会事件

大阪高裁(令和7年12月24日)判決

◆ 非違行為を理由とする懲戒解雇無効地位確認請求が認められた例

日本郵便事件

大阪地裁(令和7年12月18日)判決

◆ 解雇予告手当の除外事由は認められないとして,解雇予告手当支払請求が認められた例

ウエダ産業事件

大阪地裁(令和7年12月12日)判決

◆ 主任研究員として採用されたとは認められないとして,損害賠償等請求が斥けられた例

地方独立行政法人大阪産業技術研究所事件

大阪地裁(令和7年12月11日)判決

◆ 配転命令は有効であるとして,義務不存在確認請求,慰謝料等請求が斥けられた例

コスモビューティー事件

大阪地裁(令和7年12月5日)判決

◆ ハラスメントを理由とする懲戒処分無効未払賃金等支払請求が認められた例

学校法人四條畷学園事件

大阪地裁(令和7年12月2日)判決

◆ 休職期間満了による退職無効地位確認等請求及び損害賠償等請求が斥けられた例

シーエーシー事件

東京地裁(令和7年11月17日)判決

◆ 亡労働者の自殺につき,損害賠償等請求が一部認められた例

損害賠償等請求事件

宇都宮地裁(令和7年11月13日)判決

◆ 未払割増賃金等支払請求が一部認められた例

ミヤコ自動車工業事件

東京地裁(令和7年11月12日)判決

◆ 未払割増賃金等支払請求が一部認められたが,損害賠償等請求が斥けられた例

センヨシロジスティクス東京事件

東京地裁(令和7年11月12日)判決

◆ 能力不足等を理由とする解雇が有効であるとして,地位確認等請求が斥けられた例

Queen Bee Capital事件

東京地裁(令和7年11月11日)判決

◆ 本件契約は労働契約であるとして,未払賃金等支払請求が一部認められた例

In Links事件

東京地裁(令和7年11月7日)判決

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