労働判例ジャーナル171号(2026年・6月)

■注目判例

職種限定合意と配転命令

二見書房事件

■ポイント

 本件は,書籍,雑誌の出版等を目的とする二見書房(本件会社)において,編集企画業務に従事していた従業員(本件従業員)が令和5年9月1日付けで編集部から総務部への異動を内容とする配転命令(本件配転命令)を受けた後,本件配転命令が無効であるとしてこれに従わず長期の欠勤をしたところ,本件会社から令和6年5月30日付けで懲戒解雇(以下「本件懲戒解雇」という。)されたため,本件会社に対し,①本件配転命令が無効であり,本件会社の総務部に勤務する労働契約上の義務のないことの確認を求めるとともに,②本件懲戒解雇もまた無効であると主張し,労働契約上の権利を有する地位にあることの確認を求め,また,③無効な本件配転命令及び本件懲戒解雇を受けたことにより本件会社での就労が不能になったと主張し,民法536条2項に基づき,本件配転命令後の欠勤期間分の未払賃金とこれに続く本件懲戒解雇以降の未払賃金及び賞与などの支払いを求めた事案である。

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目次

◆ 職種限定合意と配転命令

二見書房事件

東京地裁(令和8年1月29日)判決

◆ 協調性の欠如等を理由とする試用期間中の解雇無効地位確認等請求が斥けられた例

トップ事件

大阪地裁(令和8年2月27日)判決

◆ 医師の処方箋偽造を理由とする諭旨解雇無効地位確認請求が認められた例

地方独立行政法人くまもと県北病院事件

熊本地裁(令和8年2月25日)判決

◆ 酒気帯び運転を理由とする懲戒免職処分取消請求が認められた例

懲戒免職処分取消等請求事件

岡山地裁(令和8年2月25日)判決

◆ ハラスメントを理由とする懲戒処分及び分限処分無効慰謝料等請求が斥けられた例

羽曳野市事件

大阪地裁(令和8年2月18日)判決

◆ 廃業に伴う解雇が有効であるとして,解雇無効地位確認請求が斥けられた例

オフィス・ニケ事件

大阪地裁(令和8年2月17日)判決

◆ 退職の意思表示は認められないとして,地位確認等請求が認容された例

昭和エンジニアリングほか1社事件

大阪地裁(令和8年2月10日)判決

◆ パワー・ハラスメントの相談に対する回答の遅延に基づく慰謝料等請求が一部認められた例

国・防衛省事件

福岡地裁(令和8年2月6日)判決

◆ 懲戒解雇された労働者の賃金仮払の仮処分申立が一部認められた例

シエン事件

大阪地裁(令和8年2月2日)決定

◆ 大学講師による教授のハラスメントに基づく損害賠償等請求が一部認められた例

損害賠償等請求事件

山口地裁(令和8年1月28日)判決

◆ 懲戒解雇無効確認等請求及び立替金等支払請求も斥けられた例

Asue事件

大阪地裁(令和8年1月23日)判決

◆ 懲戒処分無効地位確認請求が認められ,未払賃金等支払請求が一部認められた例

あおぞら銀行事件

東京高裁(令和8年1月22日)判決

◆ 文書無断配布を理由とする懲戒処分無効に基づく損害賠償等請求が斥けられた例

学校法人永島学園事件

松江地裁(令和8年1月19日)判決

◆ 有給休暇取得に基づく未払賃金等支払請求が斥けられた例

HEIDI事件

大阪地裁(令和8年1月15日)判決

◆ 誠実交渉義務違反に基づく不当労働行為救済命令取消請求が斥けられた例

大阪府労委(WAVE)事件

大阪地裁(令和8年1月15日)判決

◆ 違法な業務停止命令,出向命令及び休業命令等に基づく損害賠償等請求が斥けられた例

データリレーションマーケティング事件

大阪地裁(令和8年1月9日)判決

◆ 違法解雇につき,損害賠償等請求が一部認められた例

オフィース・T事件

東京地裁(令和7年11月28日)判決

◆ 本件契約は有期契約であり終了したとして,地位確認請求が斥けられた例

税理士法人梨本・石井事務所事件

東京地裁(令和7年11月26日)判決

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