季刊労働法210号(2005/秋季)

特集:不利益変更の判例と最新理論

人事・賃金制度において年功序列から成果主義への移行が進む中で、企業が就業規則や労働協約を労働者にとって不利益に変更する例が増えており、労働条件の不利益変更をめぐる現実の把握と法理論の整理が必要になってきていると思われます。また、不利益変更は、成果主義への移行を背景とするだけではなく、経営合理化を目的に企業組織ほ変更を行なう際にも問題となり、さらには雇用延長を背景としても問題となります。
不利益変更の法理を包括的に検証すると同時に、不利益変更が問題となる背景事情(成果主義、企業組織の変更、雇用延長など)ごとに判例を整理することによって理論的課題を浮き彫りにし今後の展望を考えます。

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目次

特集:不利益変更の判例と最新理論

■不利益変更と労働者の「納得」ーひとつの覚書ー

大阪市立大学教授 西谷 敏

■労働条件の不利益変更をめぐる判例の傾向と理論的課題

ーおもに就業規則に関する判例法理の分析を通じてー

神戸大学助教授 根本 到

■営業譲渡に際しての労働条件の不利益変更についてー裁判例の分析ー

小樽商科大学助教授 本久 洋一

■成果主義を背景とする不利益変更をめぐる判例の整理と理論的課題

弁護士 中野 麻美

■定年延長等高齢者の労働条件改定と就業規則の不利益変更

弁護士 木下 潮音

■労働条件変更法理と解雇法理ー交錯と判断ー

弁護士 宮里 邦雄

■退職金制度の不利益変更をめぐる法律問題

弁護士 浅井 隆

 

【対談】

「労働契約法制と民法理論」

京都大学教授 山本 敬三

東京学芸大学教授 野川 忍

 

【講演】

「法律と実際の雇用関係の変遷」

オックスフォード大学教授 マーク・フリードランド

 

【研究論文】

「イギリス不公正解雇制度における手続的側面の評価の変遷」

東京大学大学院博士課程 神吉 知郁子

「Weingarten Rightsーアメリカ法における懲戒手続への労働組合の関与ー」

同志社大学大学院博士課程後期 天野 晋介

「雇用の多様化と年金」

中央大学大学院 河合 塁

 

【連載】

「戦後労働法学の思い出(第31回・最終回)日本的雇用の変容」

一橋大学名誉教授 蓼沼 謙一

「知的財産法と労働法(第6回)パブリシティ権」

法政大学教授 永野 秀雄

「労働法の立法学(第7回)有期労働契約と雇止めの金銭補償」

政策研究大学院大学教授 濱口 桂一郎

【北海道大学労働判例研究会】

「第三銀行(複線型コース別制度)事件」

北海道大学大学院法学研究科助手 斉藤喜久

【筑波大学労働判例研究会】

「年功序列型の賃金体系を主に複線型コース別人事制度に基づく賃金体系へと変更した就業規則の不利益変更が、高度の経営上の必要性に基づく合理的内容のものであるとして有効とされた事例 第三銀行(複線型コース別制度)事件」

筑波大学大学院 越川 僚子

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