季刊労働法220号(2008/春季)

特集:ワーク・ライフ・バランスは実現できるか?

●労働契約法が紆余曲折を経てようやく成立しました。その条文には、「仕事と生活の調和にも配慮しつつ」という文言が盛り込まれました。ワークライフバランスについては、政府内の会議、労働組合、白書などでもその必要性が声高に主張されています。ただこれまでも、テレワークの推進など、ワークシェアリングの必要性が問われながら、それが遅々として進まなかったのはなぜでしょうか。こうした経緯を踏まえつつ、ワークライフバランスをもう一歩進めるには何が求められているのかを考えてみます。

●「労働国会」の成果の1つである改正パートタイム労働法が、実務に与える影響が大きいといえます。改正パートタイム労働法について、研究者、労使の立場から改正の経緯、意義、問題点を抽出していただきます。また、改正パート労働法と改正雇用対策法の成立が訴訟にどのような影響を与えるのか、という点について労働者側、使用者側の弁護士にお話を伺います。

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目次

特集 ワーク・ライフ・バランスは実現できるか?

■巻頭言■

保護法理と契約原則

東洋大学名誉教授 水野 勝

●労働法学における「ライフ」とは

ー仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章を読んでー

神戸大学教授 大内伸哉

●ワーク・ライフ・バランス施策の意義と実効性の確保

京都産業大学准教授 高畠淳子

●ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)の実現に向けた労働組合の取り組み

連合 男女平等局長 片岡千鶴子

●座談会 ワーク・ライフ・バランスが実現したら日本の企業社会はどう変わるか?

法政大学教授 諏訪康雄 資生堂・人事部次長 山極清子

法政大学大学院客員教授 中島 豊 読売新聞東京本社編集局社会保障部記者 大津和夫

 

第2特集 改正パート労働法の検討

●パート労働法改正の意義と今後の課題

名古屋大学教授 和田 肇

●労働側から見た改正パートタイム労働法の評価と問題点

連合 男女平等局部長 陳 浩展

●改正パートタイム労働法の意義と課題

日本経団連 労政第二本部長 松井博志

 

■鼎談■

●改正パート労働法および改正雇用対策法の実務への影響

名古屋大学教授 和田 肇 弁護士 今野久子

弁護士 木下潮音

 

■資料■

●改正パートタイム労働法8条2項に関する研究報告

第一東京弁護士会

 

【研究論文】

●外国企業との間の雇用契約と個別労働紛争仲裁

ーインターウォーブン・インク事件・東京地判平成16.1.26労判868号90頁を素材としてー

志學館大学准教授 藤原淳美

●退職後の競業避止義務と制裁としての違約金

ヤマダ電機事件(東京地判平19.4.24労経速1977号3頁)

横浜商科大学講師 原 俊之

 

【連載】

●労働法の立法学(連載第17回)公務労働の法政策

政策研究大学院大学教授 濱口桂一郎

●個別労働関係紛争「あっせんファイル」(連載第3回)

あっせん内容における「適正」性

九州大学教授 野田 進

【神戸労働法研究会】

●派遣期間の制限・申込義務と派遣労働者の保護

ー松下プラズマディスプレイ(パスコ)事件が示唆するものー

(大阪地判平成19年4月26日労判941号5頁)

神戸大学大学院 本庄淳志

【北海道大学労働判例研究会】

●セントラル・パーク事件

(岡山地判平成19年3月27日労判941号23頁)

北海道大学大学院 弁護士 淺野高広

【筑波大学労働判例研究会】

●選択定年制に基づく退職の申出が使用者に承認されなかった従業員について、同制度による退職の効果は生じないとされた事例

神奈川県農業協同組合(割増退職金請求)事件 最高裁平成19年1月18日第一小法廷判決

(平成16年(受)第380号、賃金債権確認請求上告事件)労働判例931号5頁

筑波大学大学院 川久保正雄

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