季刊労働法230号(2010/秋季)

特集:パワハラの現実的解決に向けて

●本誌でいじめ・パワハラの特集を組み、諸外国の規制のあり方などを掲載してから3年が経過します。掲載後、パワハラは流行語の域を超えて、すっかり社会に定着しました。パワハラに関する判例も蓄積されてきてはいますが、事態はよくなってきたのでしょうか。そこで本号ではパワハラを再度取り上げ、実質的な解決に向けて何が必要なのかを、パワハラの現場に立ち会う専門家から寄稿していただきます。
●昨年末、政府の労使関係制度検討委員会が「自律的労使関係制度の措置に向けて」と題する報告書を出しました。労側は労働基本権の付与、公務員制度の抜本的改革へ向けた前進として評価しているようです。これに対して、公務労協でも「公務・公共部門の団体交渉制度の在り方に関する研究会」が報告書をまとめています。本号では第2特集で、公務における労使関係の構築を特集します。

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目次

特集:パワハラの現実的解決に向けて

特集の趣旨について

労働ジャーナリスト 金子雅臣

鼎談・パワハラと職場のいま

労働ジャーナリスト 金子雅臣 弁護士 中野麻美

連合総研 龍井葉二

パワハラ裁判の動向と問題点

―裁判例から考えるパワハラ対策

弁護士 加城千波

パワー・ハラスメント自治労10万人調査の実施にあたって

自治労総合労働局法対労安局長 西田一美

相談活動から見えてくる最近の“いじめ”の状況

元・東京管理職ユニオン 千葉 茂

職場におけるパワー・ハラスメントとメンタルケア

東京メンタルヘルス・所長 武藤清栄

 

第2特集 公務における自律的労使関係

公務労使関係システムの構築に関する議論の現在と問題点

―「労使関係制度検討委員会報告書―自律的労使関係制度の措置に向けて」によせて

中央大学教授 毛塚勝利

対談・公務員制度改革と公務関係の法的性格

―労働法学と行政法学の対話―

早稲田大学教授 島田陽一

新潟大学教授 下井康史

ドイツに学ぶべきこと

―公務における自律的労働条件決定制度の検討―

公務公共サービス労働組合協議会事務局次長 大塚 実

「アメリカにおける公務労使関係」再訪

―日本の制度改革にあたっての一視座―

自治労企画部長 高柳英喜

 

■連載■

労働法の立法学(連載第23回)――同一(価値)労働同一賃金の法政策

労働政策研究・研修機構統括研究員 濱口桂一郎

アジアの労働法と労働問題(8)

ILOのカンボジア工場改善プロジェクト(Better Factories Cambodia)

―労働基準監督の技術協力―

大阪女学院大学教授 香川孝三

 

■判例研究■

複数組合併存下における労組間対立状態での転勤命令の不当労働行為性

国・中労委(JR北海道・転勤)事件・東京高判平成21年9月24日労働判例989号94頁

東洋大学大学院法学研究科博士後期課程 日野勝吾

■北海道大学労働判例研究会

高年法9条の雇用確保措置と協定締結資格のない組合に対する団交応諾義務

―国・中労委(ブックローン)事件(東京地判平成22年2月10日労判1002号20頁)

北海道大学助教 所 浩代

■筑波大学労働判例研究会

日本インシュアランスサービス事件

東京地判平21.2.16労判983号51頁

弁護士 楠本敏之

■神戸労働法研究会

雇止め法理の根拠と効果

―東芝柳町工場事件判決再考―

神戸大学准教授 櫻庭涼子

■同志社大学労働法研究会

労働者の内部通報をめぐる法的諸問題

―骨髄移植推進財団事件(東京地判平21・6・12労判991号64頁)を素材として

駿河台大学専任講師 石田信平

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