季刊労働法241号(2013/夏季)

特集:改正労働契約法の残された課題

●季刊労働法夏号では、「改正労働契約法の残された課題」と題した特集を掲載します。19条の「遅滞なく」「申込」をめぐる解釈、20条の「不合理な労働条件」に関する問題、それから、公務労働と改正労働契約法をめぐる問題、こうした点を検討します。
●第2特集として、「雇用関係の法的構成と労働法の現代化」を掲載します。就業形態の多様化に伴い、個人請負・業務委託型就業者が増加していますが、こうした就業者は、請負または業務委託契約に基づき、発注企業の指示の下に業務を自ら遂行し、報酬を受けています。外形的には自営の形態ですが、発注企業の指示を受けて自ら業務を遂行することから労働者と類似しています。各国でも、こうした就業者に対する労働法規の適用とその法律関係の検討が行われています。本特集では、わが国おける個人請負・業務委託型就業者に対する労働法の適用とその法律関係を考えます。

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目次

特集:改正労働契約法の残された課題

改正労働契約法第19条の意義と解釈

―判例法理(雇止め法理)との異同を踏まえて
南山大学教授 唐津 博

改正労働契約法20条の意義と解釈上の課題

広島大学教授 緒方桂子

非正規公務員と改正労働契約法の適用問題

公益財団法人地方自治総合研究所研究員 上林陽治

改正労契法を雇用劣化の促進剤に転化させないために

~現場の聞き取りから見えてきたもの
ジャーナリスト・和光大学教授 竹信三恵子

第2特集 個人請負・業務委託型就業者をめぐる法的問題

本特集の趣旨 東洋大学教授 鎌田耕一

個人請負・業務委託型就業者をめぐる法政策

東洋大学教授 鎌田耕一

イギリスにおける差別禁止法と労働法の人的適用範囲

専修大学准教授 長谷川聡

イギリスにおける個人請負・業務委託型就業者(the self-employed)の保護の現状

労働政策研究・研修機構副主任研究員 内藤 忍

労災保険特別加入制度の問題点の検討

―契約労働者の労災補償の保護の視点から
大東文化大学講師 田中建一

委託型就業者の労働組合の目的と実態

出版ネッツ組合員 杉村和美

■論説■

改正高年法の残された課題

大阪大学教授 小嶌典明

■連載■

■労働法の立法学 第32回

職業能力評価システムの半世紀
労働政策研究・研修機構統括研究員 濱口桂一郎

■ローヤリング労働事件 第9回

相談・受任(法的手段の選択を含む)―労働者側の立場から
弁護士 君和田伸仁

■神戸大学労働法研究会 第23回

派遣労働者の雇用喪失に対する救済法理
―2タイプの登録型派遣と常用的派遣をめぐる裁判例の傾向を手がかりに―
静岡大学准教授 本庄淳志

■同志社大学労働法研究会 第9回

退職労働者の在職中における石綿曝露をめぐる団体交渉
―近時の裁判例・労働委員会命令例を素材として―
労働政策研究・研修機構研究員 山本陽大

■北海道大学労働判例研究会 第29回

雇止め事由の正当性についての錯誤と転籍合意の成否
NTT東日本―北海道ほか1社事件(札幌地判平成24年9月5日労判1061号5頁,労経速 2156号3頁)
弁護士 加藤正佳

■筑波大学労働判例研究会 第36回

永住者の在留資格を有する外国人と生活保護
福岡高判平成23・11・15判タ1377号104頁
佐賀大学教授 早川智津子

■アジアの労働法と労働問題 第17回

中国における労働契約法の改正―労働者派遣をめぐる法規制の強化―
九州大学助教 鄒庭雲

■イギリス労働法研究会 第17回

憲法28条と労働組合の政治的機能
――熟議空間の形成と労働者の参加権に関するイギリス労働法学の議論を手掛かりとした一考察
北九州市立大学准教授 石田信平

■文献研究労働法学 第9回

ドイツ労働法文献研究(二)
三重短期大学准教授 山川和義

■ドイツ労働法古典文献研究会 第4回

ドイツにおける国家的強制仲裁とフーゴ・ジンツハイマー
明治大学兼任講師 榊原嘉明

■労使で読み解く労働判例 第9回

精神的不調を抱える労働者に対する無断欠勤を理由とする懲戒処分の効力
――日本ヒューレット・パッカード事件(最2小判平成24年4月27日労判1055号5頁)――
筑波大学教授 川田琢之

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