労働判例ジャーナル107号(2021年・2月)

■注目判例
違法な労働審判の口外禁止条項と国家賠償請求
労働審判(口外禁止条項)事件
■ポイント
本件は,労働審判において,労働審判委員会が,訴えを起こした労働者に口外禁止条項を付した内容での調停を試みたところ,当該労働者からこれを拒否されたにもかかわらず,口外禁止条項を含む労働審判を行ったことに対して,当該労働者がこの労働審判が労働審判法20条1項および2項に違反し,表現の自由(憲法21条),思想良心の自由(同19条)及び幸福追求権(同13条)を侵害し,当該労働者に精神的損害を生じさせたと主張して,国に対し国家賠償法1条1項に基づく損害賠償請求を請求した事案である。
このような事案が裁判例として公刊されるのは初めてであり注目に値しよう。
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