労働判例ジャーナル92号(2019年・11月)

■注目判例

ひげを規制する身だしなみ基準の適法性

大阪市・大阪市高速電気軌道事件

■ポイント

 本件は,大阪市交通局の地下鉄運転手らがひげを剃って業務に従事する旨の職務命令または指導に従わなかったために人事考課において低評価の査定を受けたが,この職務命令等及び査定は,運転手らの人格権としてのひげを生やす自由を侵害するものであって違法であるなどと主張した事案である。
 ひげ,服装,髪型などは,個人の自由(自己決定)の領域の問題であり,個人としてのアイデンティティにも関わる問題であるが,労働契約関係においてどの程度制約が許されるかは,これまでもしばしば問題となってきた事案である。
 髪の色,髪型,アクセサリーの着用などに関する社会的な意識も大きく変化しつつある中で,このような個人の自由(自己決定)がどこまで尊重されるべきかは,今後も労働関係において重要な課題となると思われる。

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目次

◆ ひげを規制する身だしなみ基準の適法性

大阪市・大阪市高速電気軌道事件

大阪高裁(令和元年9月6日)判決

◆ 固定残業代としての賃金増額とその後の減額の有効性

メディカルマネージメントコンサルタンツ事件

大阪地裁(令和元年7月16日)判決

◆ うつ病発症等に基づく県に対する損害賠償等請求

石川県事件

金沢地裁(令和元年7月12日)判決

◆ 未払割増賃金等支払請求と供託

東洋テック事件

大阪地裁(令和元年7月4日)判決

◆ セクハラ行為に対する損害賠償等請求

学校法人つくば開成学園事件

京都地裁(令和元年6月28日)判決

◆ 雇止め無効地位確認等請求

プライベートコミュニティー事件

大阪地裁(令和元年6月20日)判決

◆ 試用期間中の解雇の有効性

ナカムラ・マネージメントオフィス事件

大阪地裁(令和元年6月18日)判決

◆ 労働契約に基づく未払賃金等支払請求

松尾事件

大阪地裁(令和元年6月13日)判決

◆ わいせつ行為を理由とする懲戒免職処分の有効性

長崎県・長崎県警察本部長事件

長崎地裁(令和元年6月11日)判決

◆ 雇止め無効地位確認等請求

ユニオン事件

大阪地裁(令和元年6月6日)判決

◆動物病院における整理解雇と解雇無効地位確認請求

Vet’sコンサルティング事件

大阪地裁(令和元年6月6日)判決

◆ 非常勤講師の労契法20条に基づく損害賠償等請求

学校法人中央学院事件

東京地裁(令和元年5月30日)判決

◆ ハラスメントを理由とする減給処分の有効性

学校法人工学院大学事件

東京地裁(令和元年5月29日)判決

◆  配転命令拒否と懲戒解雇の有効性

共栄セキュリティーサービス事件

東京地裁(令和元年5月28日)判決

◆学部廃止を理由とした教員らの解雇の有効性

学校法人大乗淑徳学園事件

東京地裁(令和元年5月23日)判決

◆ 役員らの行為に対する損害賠償等請求

荏原製作所・荏原合同労働組合事件

東京地裁(令和元年5月22日)判決

◆ 定年前の職務内容の権利を有する地位確認等請求

アルパイン事件

東京地裁(令和元年5月21日)判決

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