労働判例ジャーナル19号(2013年・10月)

労働判例ジャーナル19号(2013年・10月)

■注目判例

出向者に対する出向元および出向先の安全配慮義務

植田酪農機工業(四国化工機)事件
徳島地裁(平成25年7月18日)判決

■ポイント

本件は、うつ病に罹患した労働者の自殺念慮による自殺について、遺族が会社の安全配慮義務違反に基づく損害賠償請求をしたものである。自殺の業務起因性については、すでに労災認定がなされているため、争点にはなっていない。
また、うつ病に起因する自殺について、安全配慮義務違反を肯定すること自体は目新しい判断というわけではない。本件の特徴は、出向元会社と出向先会社の双方に安全配慮義務違反に基づく損害賠償請求がなされたことにある。
本判決は、出向元会社の安全配慮義務違反を認めず、出向先会社の安全配慮義務違反だけを認めた。出向関係においては、一般に出向労働者は、出向元および出向先の双方と労働契約関係にあるとされているので、抽象的には双方に安全配慮義務が肯定される。

年会費:26,400円(24,000円+税) ※送料無料。労働判例ジャーナルは労働法EX+をご契約の方に毎月発行される月刊誌です

目次

◆ 出向者に対する出向元および出向先の安全配慮義務

植田酪農機工業(四国化工機)事件

徳島地裁(平成25年7月18日)判決

◆ 試用期間中の解雇の有効性

ファニメディック事件

東京地裁(平成25年7月23日)判決

◆ 労働者派遣契約の有無

NSKステアリングシステムズ事件

前橋地裁(平成25年7月17日)判決

◆ 一方的にされた賃金減額への同意の成否

大沢生コン事件

東京地裁(平成25年8月6日)判決

◆ 個人情報の悪用と停職処分の可否

大阪市(停職処分)事件

大阪地裁(平成25年7月31日)判決

◆ 使用者の解散と分限免職処分差止の可否

上小阿仁村病院組合事件

仙台高裁秋田支部(平成25年7月31日)判決

◆ 安全配慮義務違反の存否及び解雇の妥当性

王子ホールディングス事件

東京地裁(平成25年7月19日)判決

◆ 転職の意思決定の自由の侵害の有無

燦キャピタルマネージメントほか事件

大阪地裁(平成25年7月19日)判決

◆ 外国人実習生の労務管理と損害賠償請求

フルタフーズ事件

富山地裁(平成25年7月17日)判決

◆ 雇用契約の成否・時間外割増賃金請求

キュリオステーション事件

東京地裁(平成25年7月17日)判決

◆ 営業所長の労働者性

マルコータクシー事件

東京地裁(平成25年7月16日)判決

◆ 停職処分無効確認の可否

公立大学法人横浜市立大学事件

横浜地裁(平成25年7月11日)判決

◆ 再任用を求める権利の有無

東京都(再任用拒否)事件

東京地裁(平成25年7月8日)判決

◆ 日本語が読めない者との雇用契約書

マンスール興業K.I.M事件

大阪地裁(平成25年7月4日)判決

◆監査役の就任と従業員としての地位

コモンズ事件

東京地裁(平成25年7月2日)判決

◆ 従業員に対する嫌がらせの存否

スタジオワイエス事件

東京地裁(平成25年7月2日)判決

◆ 雇用保険法上の被保険者該当性

国・大阪西公共職業安定所長事件

福岡高裁(平成25年2月28日)判決

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