労働判例ジャーナル122号(2022年・5月)

■注目判例

タクシー運転業務の労働時間性と割増賃金

洛東タクシー事件

■ポイント

  本件は,タクシー会社の乗務員が,会社に時間外割増賃金及び付加金(労基法114条)などを請求した事案である。本件会社(洛東タクシー)は,タクシー乗務員の運転乗務中のうち,①長時間の乗客なしの走行時間,②出庫前休憩,③休憩場所に向かう時間及び④休憩場所から戻る時間について労働時間に当たらないとし,また,支給している「基準外手当」が割増賃金の支払いにあたるとしていた。
 本件会社が運転乗務中の一定類型の時間を労働時間としないことについて,本判決は,その乗務中に乗車を希望する客がいた場合には,すぐに客を乗車させて運送業務を行うこととなることから,当該時間についても労働契約上の役務の提供が義務付けられ,本件会社の指揮命令下に置かれていたとして,労働時間とした。

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目次

◆ タクシー運転業務の労働時間性と割増賃金

洛東タクシー事件

京都地裁(令和3年12月9日)判決

◆ セクハラ等公表に基づく損害賠償等請求

損害賠償等請求事件

さいたま地裁川越支部(令和4年1月13日)判決

◆ 東大阪市職員の市に対する損害賠償等請求

東大阪市事件

大阪地裁(令和3年12月27日)判決

◆ 学校事務担当職員らの懲戒処分取消等請求

大阪市・市教委事件

大阪地裁(令和3年12月27日)判決

◆ 雇止め無効地位確認等請求

アクティオ事件

横浜地裁川崎支部(令和3年12月21日)判決

◆ 業績悪化を理由とする客室乗務員らに対する整理解雇の有効性

ユナイテッド・エアーラインズ・インク事件

東京高裁(令和3年12月22日)判決

◆ 准教授に対するセクハラを理由とする解雇等の有効性

国立大学法人佐賀大学事件

佐賀地裁(令和3年12月17日)判決

◆ 飲酒運転を理由とする退職金不支給処分取消請求

宮城県・県教委事件

仙台高裁(令和3年12月14日)判決

◆ 教員の不採用に基づく大阪府に対する損害賠償等請求

大阪府事件

大阪高裁(令和3年12月9日)判決

◆ 長時間業務と脳出血死との相当因果関係

サンセイ事件

最高裁第一小法廷(令和3年12月9日)決定

◆ 亡労働者の事故死に基づく損害賠償等請求

モリモト物流ほか2社事件

大阪高裁(令和3年12月9日)判決

◆ 所定始業時刻前の作業と未払賃金等支払請求

ホテルステーショングループ事件

東京地裁(令和3年11月29日)判決

◆ 定年退職か休職期間満了による退職金差額等支払請求

学校法人工学院大学事件

東京地裁(令和3年11月25日)判決

◆ 面談等における人格的利益侵害に基づく損害賠償等請求

DMM.com事件

東京地裁(令和3年11月15日)判決

◆ 雇用契約に基づく未払賃金等支払請求

東京FD事件

東京地裁(令和3年11月11日)判決

◆ 退任慰労金減額分相当額等の支払請求

テレビ宮崎事件

宮崎地裁(令和3年11月10日)判決

◆ 信頼関係の破壊と解雇無効地位確認等請求

解雇無効地位確認等請求事件

東京地裁(令和3年11月5日)判決

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