男女格差、コロナで顕在化 拡大懸念、旧来慣行温床に 政府、対策検討へ

 内閣府の有識者研究会は28日、新型コロナウイルスが女性に与える影響をまとめた報告書を丸川珠代男女共同参画担当相に提出した。ドメスティックバイオレンス(DV)が前年比1・5倍になるなど深刻な被害が出ていると指摘。根底には性別役割意識に基づく旧来の雇用慣行や社会制度があるとし、放置すれば、男女格差がさらに拡大すると警鐘を鳴らした。
 政府はまず、1年で約千人増えた女性の自殺者対策やDV相談といった緊急性の高い施策を、6月の「女性活躍加速のための重点方針」に盛り込む方針。中長期的な課題は秋以降、男女共同参画会議で検討する。
 報告書では、雇用面では賃金の低い非正規労働者が多く、コロナ禍が直撃した飲食・宿泊業への就業率も高いため男性よりも影響が大きいとした。夫の収入がないひとり親や単身女性は特に生活が苦しく、非正規の待遇改善やデジタル分野への転職支援の強化が必要だと訴えている。
 また、夫婦でテレワークをしても女性ばかりが家事を担うなど、「夫が稼ぎ妻は子育て」といった高度経済成長期の価値観が根強く残っていると明記。配偶者控除などの社会制度が女性の経済的自立を阻んでいるとして、公務員の扶養手当を率先して見直すよう要請した。政治や経済など意思決定の場に女性が参画できるよう、政府の強力な後押しも求めている。

 

提供:共同通信社

(2021年4月28日)
 

一覧へ戻る