政府は19日、2022年春卒業予定者の就職・採用活動が始まるのを前に、企業側が積極的に採用するよう経団連などに対して要請した。新型コロナウイルス感染症の影響で企業に採用の手控えが広がれば新たな就職氷河期世代が生まれかねず、採用数の維持、拡大の機運を高めて若者の就職難を避ける狙いだ。
卒業・修了後少なくとも3年以内の既卒者も新卒者の採用枠に応募できるような対応も求めた。政府は「企業の将来のため、前途ある若者の将来のため中長期的な視点に立ってもらいたい」と呼び掛けている。
就職・採用戦線は今年3月から企業の広報活動が、6月から採用選考活動がそれぞれ開始される予定。新型コロナ感染抑制の観点から、企業説明会や面接などにオンラインを積極活用することや、面接会場などに採用希望者が集中しないよう、選考日程の繰り下げや秋採用・通年採用といった柔軟な対応も求めた。
政府は、新規採用や教育・研修などに積極的な企業に対する税制を優遇するほか、内定が取り消された学生への相談窓口を設置するなど関連の支援策を強化している。
提供:共同通信社
(2021年2月19日)