がん患者、就労説明4割 治療以外の支援課題 国立センター調査

 国立がん研究センターは13日、がん患者の8割近くが「受けた治療に納得している」と答えた一方で、就労継続について説明を受けた人は4割程度にとどまるとの調査結果を発表した。2割は治療のため「退職・廃業した」と回答したほか、セカンドオピニオンに関して話があった例も3割台と低く、患者支援強化の必要性が浮き彫りになった。
 全国の166施設で2016年にがんと診断された7080人を19年に調査した。受けた医療の評価(0~10点)の平均は7・9点だった。「受けた治療に納得している」かどうかを尋ねる問いに、肯定的な回答をした人は77・3%と高水準だった。一方、治療開始前にセカンドオピニオンの「話があった」と答えた人は34・9%で、前回2014年度の調査より約5ポイント減少。就労継続の説明は39・5%(前回設問なし)だった。
 19~39歳の若い世代の患者で、がん治療によって不妊になる可能性に関する「説明があった」と回答した人は52%(前回48・2%)にとどまった。この世代では「費用負担が原因で治療を変更・断念したことがある」と答えた人は他の世代より多く11・1%。「医療者との対話ができた」と答えた人は比較的少なく57・8%だった。
 同センターの若尾文彦がん対策情報センター長は「がん診断時に仕事を辞めないでよいということは、しっかり伝えていくことが重要。若年世代への支援が足りないことは客観的事実で、強化していく必要がある」と話した。

 

提供:共同通信社

(2020年10月14日)

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