最低賃金改定へ議論開始 大幅引き上げに政権慎重

 中央最低賃金審議会(厚生労働相の諮問機関)が26日開かれ、2020年度の地域別最低賃金の引き上げ目安について労使間の議論を始めた。第2次安倍政権は引き上げを推進し、増額の流れをつくってきた。しかし新型コロナウイルスの影響による企業業績の悪化で一転、本年度は大幅引き上げに慎重姿勢を見せている。
 中央審議会は労使代表と有識者で構成。7月中にも目安を決定する。それを踏まえ、都道府県ごとの金額は各地方審議会が議論し夏にまとめる。10月ごろに改定される。加藤勝信厚労相は「新型コロナウイルス感染症や経済活動自粛の影響が顕著となっている。こうした状況を十分に考慮して審議をお願いしたい」とあいさつした。
 安倍政権は非正規労働者らの待遇改善に向け最低賃金の増額を掲げ、16年度からは4年連続で年率3%以上の上昇となった。昨年度の中央審議会は全国平均の時給を27円引き上げ901円とする目安を示した。時給で示す現方式になった02年度以降、引き上げ幅は過去最大だった。
 一方、新型コロナが関連する解雇や雇い止め、倒産が相次ぐ。安倍晋三首相は3日の全世代型社会保障検討会議で、早期に千円への引き上げを目指す政府方針は堅持するとした上で「今は官民を挙げて雇用を守ることが最優先課題」と述べ、大幅引き上げに慎重な姿勢を示した。

 
提供:共同通信社

(2020年6月26日)

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