「知的・精神」雇わず41% 障害者、13%は募集除外 国通知後も障壁残る 全自治体アンケート

 全国の自治体(1788)を対象とした共同通信アンケートで、教育委員会などを除く首長部局に知的、精神障害者を一人も雇用していないと回答したのは、少なくとも41%の731自治体に上ることが22日、分かった。全体の13%に当たる230自治体は、一般職員(短時間を含む)の募集条件から知的または精神障害者を除外していた。
 障害者雇用を巡っては、中央省庁で2018年夏に採用人数の水増し問題が発覚。厚生労働省は法改正で行政機関への監督を強化し、同年12月には特定の障害種別によって応募を制限しないよう自治体に通知した。しかし知的、精神障害については、体調管理や仕事の創出が難しいことを理由に、障壁が解消されていない実態が浮かんだ。
 アンケートは昨年11月~今年1月、都道府県を含めた全1788自治体を対象に行い、1746自治体から回答を得た。
 首長部局で知的および精神障害者の雇用がゼロだった自治体の数は、非公表や回答内容が不明のところもあるため、731からさらに増えるとみられる。募集はしたものの、応募がないという自治体もあった。
 募集の際に、知的または精神障害がある人を除外しているとしたのは計230自治体。内訳は知的のみが14、精神のみが4、両方とも除外が212だった。京都、大阪両市は20年度以降に見直しを検討しているとした。
 雇用形態別に見ると、正職員のみは127自治体、短時間勤務のみが6、両方とも除外が97。
 除外の理由(複数回答)は「本人に見合った仕事がない」(177自治体)が最も多く、「周囲のサポートの仕方が分からない」(91)、「長時間の勤務が難しい」(32)と続いた。
 全ての自治体に知的、精神障害者を雇用する際の課題を自由記述で尋ねたところ、「単純業務は民間委託しており、従事できると思われる業務が減少している」(長野県中野市)などがあった。
 重い障害がある人の障害福祉サービス「重度訪問介護」が就労中は公的補助の対象外となるため、独自の支援を実施・検討しているとしたのは計107自治体。通勤などに使えるタクシーチケットを配布するといった例があった。

 
提供:共同通信社

(2020年3月22日)

一覧へ戻る