労働判例ジャーナル63号(2017年・6月)

■注目判例

弁当チェーン店の店長の管理監督者性

プレナス事件
大分地裁(平成29年3月30日)判決

■ポイント

 この事件は,弁当チェーン,飲食店チェーンを営む会社で店長として勤務していた元従業員が,未払いの時間外労働手当などを請求した事案である。会社は,店長を労働時間法制の適用が除外される管理監督者として取り扱っていた(労基法41条2号)ため,この店長に時間外労働手当を支払っていなかったものであり,この事件では,本件の店長の管理監督者性が最大の論点であった。
 本件のような店長クラスに関する管理監督者性の判断としては,特に新しい判断が示されたわけではないが,今なお店長クラスを管理監督者と扱う実務が継続していることを明らかにした事例と言えよう。
 本件に関わっては,労基署が会社に是正勧告を行っていたが,会社から管理監督者に該当する旨の報告書が提出されて以降特段の手続が取られていないことなどに照らし,会社が本件の店長の割増賃金の支払義務を争うことには合理的な理由があるとしたことが注目される。

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目次

◆ 弁当チェーン店の店長の管理監督者性

プレナス事件

大分地裁(平成29年3月30日)判決

◆ ユニオン等の会社に対する損害賠償等請求

引越社事件

名古屋地裁(平成29年3月24日)判決

◆ 漁協元職員の解雇無効地位確認等請求

横須賀市東部漁業協同組合事件

横浜地裁横須賀支部(平成29年3月22日)判決

◆ 亡職員の夫による遺族補償年金等不支給処分取消請求

地方公務員災害補償基金事件

最高裁第三小法廷(平成29年3月21日)判決

◆ 違法な分限免職に基づく損害賠償等請求

国・法務大臣(分限免職処分取消等請求)事件

名古屋地裁(平成29年3月16日)判決

◆ 精神障害発症に基づく休業補償給付不支給処分取消請求

国・半田労基署長(精神障害発症)事件

名古屋高裁(平成29年3月16日)判決

◆ 少年鑑別所職員によるハラスメントに基づく損害賠償等請求

国・法務大臣(少年鑑別所)事件

神戸地裁(平成29年3月7日)判決

◆ 客室乗務員の期間途中の解雇無効地位確認等請求

デルタ・エアー・ラインズ・インク事件

大阪地裁(平成29年3月6日)判決

◆ 作業中の怪我に対する損害賠償等請求

三興運送事件

大阪地裁(平成29年3月1日)判決

◆ 公益通報を放置したこと等に対する損害賠償等請求

国・法務大臣(損害賠償等請求)事件

広島高裁松江支部(平成29年2月27日)判決

◆ 心停止に基づく遺族補償給付等不支給処分取消請求

国・半田労基署長(心停止)事件

名古屋高裁(平成29年2月23日)判決

◆ 大学職員らによる就業規則不利益変更無効等請求

国立大学法人福井大学事件

福井地裁(平成29年2月22日)判決

◆ セクハラ・名誉棄損等に基づく損害賠償等請求

特定非営利活動法人M事件

長崎地裁(平成29年2月21日)判決

◆ 就業規則改訂の無効及び差額賃金等支払請求

ケイエムティコーポレーション事件

大阪地裁(平成29年2月16日)判決

◆ 他の従業員らをいじめたことに基づく雇止め無効等請求

大同工業事件

名古屋高裁(平成29年2月16日)判決

◆ 高齢労働者に対する更新拒否の可否

太平ビルサービス事件

東京地裁(平成29年1月31日)判決

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