よくわかる!労働判例ポイント解説集

よくわかる!

労働判例ポイント解説集

世界的規模において経済社会構造の大転換期にある現在、これに伴い労働法制も一大改変期を迎えています。企業再編や雇用関係の変化や、労働者の権利意識の高まりのなかで、ますます労働法上の紛争が拡大、複雑化していくことが予想されます。このため、今後の労使関係や雇用状況の変化を正確に認識するためには、現在の労働判例の動向を知ることが不可欠となります。本書は、事実関係や判決内容をコンパクトにまとめ、簡潔かつ分かりやすく紹介するとともに、ひとつひとつの判例を実務的に解説するものとして好評を博している弊社刊「労働法学研究会報」に掲載した「よく分かる!労働判例ポイント解説」に大幅な加筆をし、重要と思われる新判例を加えて、その内容をさらに充実させたものです。

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目次

はじめに

労働判例の読み方について

山田省三

メッセンジャーの労働者性

ソクハイ事件 東京地判平24・11・15(労経速2169号3頁)

松井良和

採用面接における申告義務

尚美学園大学事件 東京地判平24・1・27(労判1047号5頁)

山田省三

「採用内々定」の取消と損害賠償

コーセーアールイー(第1)事件 福岡高判平23・2・16(労判1023号82頁)

山本圭子

採用内定辞退の強要、内定辞退を理由とする損害賠償

X社事件 東京地判平24・12・28(労経速2175号3頁)

山田省三

派遣先との黙示の労働契約の成立

マツダ防府工場事件 山口地判平25・3・13(労判1070号6頁)

河合 塁

職務内容の変更を伴う配転命令の効力

GEヘルスケア・ジャパン事件 東京地判平22・5・25(労判1017号68頁)

川田知子

育休からの復職に伴う担当業務変更・降格等の効力

コナミデジタルエンタテインメント事件 東京高判平23・12・27(労判1044号5頁)

山本圭子

兼業申請の拒否と不法行為

マンナ運輸事件 京都地判平24・7・13(労判1058号21頁)

長谷川 聡

身体障害を有する運転手からの従前の勤務配慮確認

阪神バス(勤務配慮)事件 神戸地尼崎支決平24・4・9(労判1054号38頁)

春田吉備彦

就業規則の不利益変更における労働者の「同意」

協愛事件 大阪高判平22・3・18(労判1015号83頁)

河合 塁

協約に違反する就業規則の効力

音楽乃友社事件 東京地判平25・1・27(労判1070号104頁)

榊原嘉明

違法に懲戒解雇された従業員の名誉回復措置としての謝罪広告

通販新聞社事件 東京地判平22・6・29(労判1012号13頁)

原 俊之

長髪・ひげ規制と身だしなみの自由

郵便事業(身だしなみ基準)事件 大阪高判平22・10・27(労判1020号87頁)

長谷川 聡

精神的不調者に対する諭旨解雇と健康配慮

日本ヒューレット・パッカード事件 最二小判平24・4・27(労判1055号5頁)

長谷川 聡

派遣労働者への粗雑で配慮を欠く言辞の違法性

アークレイファクトリー事件 大阪高判平25・10・9(労判1083号24頁)

滝原啓允

会社分割に伴う労働契約の承継

日本アイ・ビー・エム事件 最二小判平22・7・12(労判1010号5頁)

松井良和

賃金減額に対する黙示の承諾の認定と労働条件の明示

技術翻訳事件 東京地判平23・5・17(労判1033号42頁)

長谷川 聡

男女間における昇進・昇格差別と人事考課

中国電力事件 広島高判平25・7・18(労経速2188号3頁)

山田省三

一律的賃金支給制と時間外労働割増賃金

テックジャパン事件 最一小判平24・3・8(労判1060号5頁)

滝原啓允

旅行添乗員に対する事業場外労働時間のみなし制の適用の可否

阪急トラベルサポート(派遣添乗員・第3)事件 東京高判平24・3・7(労判1048号26頁)

川田知子

労働基準法32条各項違反罪の罪数関係

近若石油事件 最三小決平22・12・20(刑集64巻8号1312頁)

滝原啓允

専門業務型裁量労働の要件・労働者の退職と損害賠償請求等

エーディーディー事件 大阪高判平24・7・27(労判1062号63頁)

山本圭子

従業員会主催のバドミントン大会からの帰宅途中に発生した交通事故と通勤災害該当性

国・米沢労基署長(通勤災害)事件 東京地判平22・10・4(判タ1344号145頁)

小西啓文

過労自殺における使用者の適正労働条件措置義務と労働時間の認定方法としてのパソコンログデータ

萬屋建設事件 前橋地判平24・9・7(労判1062号32頁)

春田吉備彦

過労死事案における安全配慮義務違反と役員らの責任

大庄事件 大阪高判平23・5・25(労判1033号24頁)

滝原啓允

退職勧奨の目的と対象者の選定

日本アイ・ビー・エム事件 東京高判平24・10・31(労経速2172号3頁)

原 俊之

勤務成績不良を理由とする解雇と不法行為

小野リース事件 最三小判平22・5・25(労判1018号5頁)

河合 塁

会社更生手続下で行われた整理解雇の有効性

日本航空(客室乗務員)事件 東京地判平24・3・30(労経速2143号3頁)

佐々木達也

打切補償の支払いと解雇禁止規定との関係

S大学職員解雇事件 東京高判平25・7・10(労経速2189号3頁)

山田省三

労働者の復職と産業医の役割

産業医賠償命令事件 大阪地判平23・10・25(労経速2128号3頁)

春田吉備彦

不更新条項に基づく雇止め

本田技研工業事件 東京高判平24・9・20(労経速2162号3頁)

榊原嘉明

嘱託雇用終了後の継続雇用拒否

津田電気計器事件 最一小判平24・11・29(労判1064号13頁)

原 俊之

業務委託契約者の労働組合法上の労働者性

国・中労委(ビクターサービスエンジニアリング)事件 最三小判平24・2・21(労判1043号5頁)

河合 塁

救済命令後の組合員の消滅と訴えの利益

広島県・広島県労委(熊谷海事工業)事件 最二小判平24・4・27(労判1052号5頁)

原 俊之

組合併存下における使用者の誠実交渉義務

NTT西日本事件 東京高判平22・9・28(労判1017号37頁)

長谷川 聡

著者紹介

山田 省三


中央大学大学院法務研究科(法科大学院)教授、弁護士。中央大学大学院法学研究科博士課程満期退学(法学修士)。中央学院大学法学部助教授、中央大学法学部教授を経て、2004年より現職。
著書に、『セクシュアルハラスメントと男女雇用平等』(旬報社、2001年)、『男女同一賃金』(共著、有斐閣、1994年)、『分かりやすい年金ガイドブック』(共著、法律文化社、2010年)等。

河合 塁


岩手大学人文社会科学部准教授。中央大学大学院法学研究科博士後期課程修了(博士(法学))。企業年金連合会年金運用部コーポレート・ガバナンスアナリスト、同年金サービスセンター主査、宝塚大学講師、東洋大学講師、年金シニアプラン総合研究機構客員研究員等を経て2013年より現職。最近の主な論文に、「コーポレート・ガバナンスと労働法」労働法の争点(新・法律学の争点シリーズ7)(2014年)、「非正規雇用の増加と労働組合法理」宝塚大学紀要No.26(2013年)等。

川田 知子


中央大学大学院法学研究科民事法専攻博士後期課程単位取得満期退学。現在、中央大学法学部准教授。
最近の主要な著作に、「有期労働契約法制の新動向─改正法案の評価と有期労働契約法制の今後の課題」季刊労働法237号(2012年)2頁以下。「非正規雇用の立法政策の理論的基礎」日本労働研究雑誌636号(2013年)4頁以下。「雇用形態の多様化時代における集団的労使関係の課題」労委労協682号(2013年)2頁以下がある。

小西 啓文(こにし ひろふみ)


明治大学法学部教授。中央大学大学院法学研究科民事法専攻博士課程後期課程修業年限終了退学。三重短期大学助教授等を経て2014年より現職。主な著者に、『内部告発と公益通報者保護法』(共編著、法律文化社、2008年)、『社会保障のプロブレマティーク─対立軸と展望』(共著、法律文化社、2008年)、『社会保険の法原理』(共著、法律文化社、2012年)、『社会保障法解体新書』(第3版)(共著、法律文化社、2011年)、『トピック社会保障法(第8版)』(共著、不磨書房、2014年)等。

榊原 嘉明


明治大学法学部兼任講師、中央学院大学商学部非常勤講師、高崎経済大学経済学部非常勤講師。明治大学大学院法学研究科博士後期課程退学。最近の主な論文として、「労働組合法における使用者概念の相対性に関する覚書」法学新報119巻5・6号(近藤昭雄先生退職記念論文集)377-412頁等。

佐々木 達也


明治大学法学部助手。明治大学大学院法学研究科博士後期課程在籍。主要な著作として、「労災保険法上の給付を受ける労働者に対して打切補償を支払って行われた解雇の有効性」日本労働法学会誌123号(2014)、「日本における解雇救済に関する一考察」法学研究論集 40号(2014年)、「ドイツにおける経営上の理由に基づく解雇の際の社会的選択にみる人選基準の合理性」法学研究論集37号(2012年)。

滝原 啓允


日本体育大学講師。中央大学大学院法務研究科法務専攻修了(法務博士〔専門職〕)。沖縄大学講師を経て現職。単著として、『身近な疑問から学ぶ労働法』(あしざき書房、2011年)。共著として、『労働法』(弘文堂、 2013年)、『法学』(琉球新報社、2011年)。最近の主な論文として、「イギリスにおけるハラスメントからの保護法とその周辺動向」日本労働法学会誌122号(2013年)、「職場いじめ法理の形成・現状・課題」地方自治ふくおか通巻56号(2013年)、「トラック運輸業における労働時間制と過労運転の実情と課題」法経学部紀要17号(2012年)等。

長谷川 聡


専修大学法学部准教授。中央大学大学院法学研究科博士後期課程修了(博士(法学))。
中央学院大学法学部准教授を経て2012年より現職。
最近の主な著書・論文に、毛塚勝利・米津孝司・脇田滋編『アクチュアル労働法』(法律文化社、2014年(共著)「障害を理由とする雇用差別禁止の実効性確保」季刊労働法243号(2013年)等。

原 俊之


横浜商科大学講師。明治大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得。東京都労働相談情報センター池袋事務所民間相談員。最近の主な著作として、『アクチュアル労働法』(共著・法律文化社、2014年)、「職場における「いじめ・嫌がらせ」対策としての立法の意義」(比較法制研究35号(国士舘大学)、2012年)など。

春田 吉備彦


沖縄大学法経学部教授。中央大学大学院法学研究科博士後期課程修了。国士舘大学法学部兼任講師、大東文化大学法学部兼任講師等を経て2009年より現職。最近の主な論文に、鎌田耕一・春田吉備彦・長谷川聡「2013年学会回顧 労働法」法律時報第1067号(2013年) 、「使用者の言論の自由と支配介入」労働法の争点(新・法律学の争点シリーズ7)(2014年)等。

松井 良和


中央大学兼任講師、杉野服飾大学非常勤講師、横浜医療情報専門学校非常勤講師。中央大学大学院法学研究科博士後期課程在籍中。中央大学大学院法学研究科博士前期課程修了(修士(法学))。最近の論文に、「ドイツにおける民営化と民法613a条による労働者保護」毛塚勝利編『事業再構築と労働法』(中央経済社、2013年)、「障害に関する使用者の質問権の限界─連邦労働裁判所判決の動向に着目して─」日独労働法協会会報14号(2014年)等。

山本 圭子


法政大学法学部講師。
中央大学法学部法律学科卒業。法政大学大学院法学研究科博士課程単位取得退学。
最近の論文として、「休業手当」労働法の争点(新・法律学の争点シリーズ7)(2014年)、「〔少子・高齢時代の働き方〕「働き続けたい」を叶えるために」(法学セミナー710号、2014年)等。
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